賃金上昇 本格化?
賃金が上昇しています。6月の名目賃金は、前年同月比で3.6%上昇し、実質ベースでも2.8%上昇。ともに、21年ぶりの高い伸び率でした。
賞与の増加や、賞与支給を7月から前倒しした企業があることが影響している面も指摘されていますが、それを差し引いても高い上昇率です。
要員として考えられるのは
・中小企業の賃上げ・ベースアップが高かったこと
・非正規社員の賃金が上がっていること
です。これは、「全体的に底上げされた」ことを意味します。
これをもって、賃金は本格的な上昇局面になるのか?
いやいや、そう簡単ではなさそうです。物価は、いまだに低水準のまま。消費はGDP速報値ではいい数字がでましたが、家計調査の実質ベースでは前年同月比マイナス。まだ、はっきりしません。経済の教科書的にいえば、これらの指標が上がってこないと、賃金上昇も続かないようです。