残業時間抑制のための新規雇用で助成金
残業時間を抑える目的で中小企業が新規に従業員を雇った場合に、助成金が支給される方向です。

○対象となる要件と受給金額
残業時間に上限設定したり、勤務間インターバル制度(前日の終業時刻から翌日の始業時刻まで一定時間の間隔をあける制度)などを導入したりした中小企業です。
受給金額は、新規の雇い入れ1人あたり60万円(短時間労働者の場合は40万円)で、1企業につき10人分が上限となるようです。厚生労働省が定める 生産性向上の要件 を満たせば、1人あたり15万円の支給もあるようです。
ただ、要件も受給額も確定したものではなく、詳細は今後決まっていきます。

○時間外労働の上限規制が影響
助成金が新設される背景には、4月から施行となる働き方改革関連法の時間外労働の上限規制があります。中小企業の場合、1年間の猶予があり、実際に上限規制が適用されるのは、2020年4月1日からです。この日以降に締結される36協定から適用となります。
1年間の猶予があると言っても、急には残業時間の削減は難しいです。新規採用や新制度を策定して、しっかり法律に対応できる体制を固めることが大切です。

○残業60時間超の割増率が50%に
中小企業の場合、現在は時間外労働の割増賃金の割増率は25%です。何時間でも変わりません。2023年4月から、月間60時間を超える時間外労働は、割増率が50%にアップします。大企業は既に50%になっています。
この件があるので、中小企業の残業時間削減は急務です。

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