ワクチン接種を拒否している人への対応
新型コロナウイルスのワクチン接種、現時点でも日本国民の約7割の人が2回の接種を完了しています。11月末には8割に達するとも言われています。

ただ、ワクチンを接種するかどうかは本人の判断。強制することはできません。
ワクチン接種を拒否している従業員に対しての解雇や雇止め、配置転換、さらには募集採用の際の留意点について、厚生労働省が、「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」のサイトで開設しています。
具体的には、10 その他(職場での嫌がらせ、採用内定取消し、解雇・雇止めなど)の問11、問12、問13 になります。

新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)|厚生労働省 

〇解雇、雇止めは禁止
ワクチン接種を拒否したことを理由に解雇や雇止めができますか?という問い(問11)に対して、回答は
「新型コロナウイルスワクチンの接種を拒否したことのみを理由として解雇、雇止めを行うことは許されるものではありません。」
としています。ほかの説明なしにこれだけ書かれていることからわかるように、解雇や雇止めは、間違いなく禁止です。

〇配置転換
ワクチン接種をしていない労働者を、人と接しない業務に配置転換することができますか?(問12)に対しての回答では、まず一般的な配置転換の考え方を説明しています。

一般的に配置転換は企業の裁量で行ってよいのですが、どんな場合も許されるというわけではありません。不当な動機・目的がある場合や、配置転換の業務上の必要性とその命令がもたらす労働者の不利益とを比較衡量した結果として、配置転換命令が権利濫用に当たると判断される場合もあります。
例えば、解雇ができないから、家族の理由で転勤できない人に対して無理な転勤を命じたり、体力的に弱い人を過酷な肉体労働の部署に異動させたりすることは、辞めさせたいという不当な理由があるとみなされ、配置転換が無効とされる可能性があります。このことは、コロナワクチンに関係なく言えます。

〇求職者への対応
ワクチン接種を採用の条件にすることはできますか?(問13)に対しては、まず、「ワクチン接種を採用条件にすることをそのものを、禁止する法律は無い」と回答しています。採用については一定程度、企業の裁量を認めています。

ただ、ワクチン接種を採用の条件とする合理的な理由があるかどうか、しっかり検討する事や、応募者にも事前にワクチン接種が採用条件になっている事とその理由を開示することが望ましいともあります。採用のミスマッチを防ぐためにも、これは必要です。

また、ワクチン接種を採用の条件とすることを曖昧のまま内定を出し、その人がワクチン接種をしていない事だけを理由に内定取り消しにすることは、解雇と同等とみなされることがあるので注意です。

平倉社労士 東京都文京区の社会保険労務士 就業規則、雇用安定助成金