2022春闘考
「春闘と聞くと、元労働組合執行委員長の血が騒ぐ」と毎年書いてきました。ただ、今年の血はおとなしいです。理由はいくつかあります。
〇緊迫の内外情勢
コロナ禍の社会は2年を超えましたが、まだ収束しません。続いてウクライナ情勢の緊迫化。大地震による停電も心配です。
そんな中、ニュースもそれらの題材が多く、私としても春闘の話題を見聞きする機会が少なくなっています。
〇早期妥結
自動車、電機といった大手企業の春闘は早々に妥結の方向です。賃上げも賞与も、組合側の要求にそった回答が多く「満額回答」もかなりあったという印象です。
ただ、これはとてもよい事です。
〇個別労働関係へのシフト
賃上げや賞与といった、集団的な労働条件の改善も労働組合の役割ですが、組合員の個別労働関係の支援も労働組合の役割の1つです。
労働組合を通して当事務所に相談が来る事例も、個別労働関係が多いです。特に多いのが、セクハラやパワハラです。
今後は、個別労働関係の支援が労働組合の存在意義になってくるかもしれません。