これは、労働保険に加入している企業には、毎年送られてくるものです。
そして、同じようの色の封筒で、
「高年齢者雇用状況等報告、障害者雇用状況報告 在中」
と書かれた封筒も届いた企業もあると思います。
毎年届いているという企業もあれば、今年突然届いてビックリしたという企業もあるでしょう。
今回は、これらの書類について解説します。
〇なぜ今年届いた?
今年初めて、高年齢者雇用状況等報告書が届いたという会社も多い事でしょう。
これは、毎年6月1日現在の御社の定年制度、継続雇用制度、高年齢者の雇用状況を報告するためのものです。
「高年齢者雇用安定法」という法律で、提出が義務付けられています。
高年齢者を雇用していない企業も提出義務があります。
実はこの書類、「従業員〇人以上は提出義務」という制限が、法律上ありません。
ということは、全ての企業が提出義務があるわけです。
しかし、全ての企業に書類を送って、企業から書類を受取って審査していたら、ハローワークは大変です。
よって、例年は、従業員31人以上の企業に書類を送付していました。
ただ、本来は全企業に書類を送付し提出を求めなくてはなりません。
そこで今年は従業員20人以上の企業に書類を送付しているようです。
「今年から厳しくなった」ではなく、「今年から正規の状態に近づいた」ことになります。
〇障害者雇用状況報告書
封筒には、「障害者雇用状況報告」ともう1種類の書類名が書かれています。
しかし、同封されている「御挨拶」という書類の中に
・障害者雇用状況報告書 → 対象外
と書かれている企業もあるでしょう。
この場合、障害者雇用状況報告書は同封されていなく、提出の義務もありません。
障害者雇用については、「障害者雇用促進法」という法律で、民間企業も一定程度の割合で障害者を雇用しなくてはならないことになっています。
民間企業の場合、現在は、常時雇用する従業員の人数(短時間雇用の人は0.5人カウント)の2.3%を雇用しなくてはなりません。
2.3%なので、従業員43.5人につき1人の障害者を雇用しなくてはなりません。
43.5人以下の企業は雇用する義務が無く、報告書の提出も義務ではありません。
2.3%は障害者雇用率と言われるものです。
この数字は今後上がっていくことが決まっていて、令和8年度には2.7%になります。
あよそ37人につき1人、障害者雇用の義務となります。
〇提出は7月18日まで
高年齢者雇用状況等報告書も、障害者雇用状況報告書も、提出先は管轄のハローワークになります。
書類を持参して提出しても、郵送でも提出さできます。電子申請も可能です。
なお、封筒には提出期限7月14日(金)と書いてありますが、正しくは7月18日(火)です。
封筒の中に入っている正誤表に、このように書かれています。